ファイヤースターター(火打ち石)で着火する時に便利なのが麻紐と「チャークロス(炭布の着火剤)」。
そこで今回「チャークロス(炭布の着火剤)」を自作しました。実はベランダで作ったんですよ。数十分で完成!とても簡単でした。
チャークロス(炭布の着火剤)で小さな炎を育てる喜び
着火方法は色々ありますよね。どんな方法で着火していますか?
私はトーチバーナー(フィールドチャッカー)で割り箸に着火する方法が多いです。でも・・・穏やかな日のキャンプでは自分で小さい炎を作って育てたくなります。
そんな時に必要なのが、チャークロス(炭布の着火剤)。
チャークロス(炭布の着火剤)とは
綿の布を炭化させたもの。小さな炎でも着火しやすく、のんびりと燃える特徴があります。ファイヤースターター(火打ち石)を使って、削ったマグネシウムと一緒に種火を育てていくと比較的簡単に火起こしが出来ます。ほどいた麻紐を使うとさらに安定します。
簡単!チャークロス(炭布の着火剤)の作り方
作り方を簡単に説明すると・・・密封させたスチール缶に1つだけ穴をあけ、綿布を入れて火あぶりすればOK。
今回使った綿の布は、男性用の着古した半袖肌着1枚分です。あまり薄手だと使いにくくなります。綿素材ならばTシャツでもOKです。
以下に画像を載せますので、お作りになる量の参考にしてください。必ずしも私と同じ量を作る必要はありません。
私は今回、スチール缶はチョコレートが入っていた空き缶で作りました。ぴったりとフタが出来る缶を用意してくださいね。
では、以下に材料と作り方をご紹介。
チャークロス(炭布の着火剤)の材料
- フタが出来る空き缶(スチール缶)
- 空き缶(スチール缶)に穴を開ける道具
- 綿100%の布
- 焚火グッズ(※)
※焚火台・薪数本・着火可能な道具
スチール缶とよく似たものにアルミ缶があります。アルミ缶でも作れない事はないですが、経験上スチール缶の方が簡単だなぁという印象。
アルミ缶はスチール缶に比べると、柔らかくて軽く熱伝導率が良いので、高熱に当てている時間が長いと溶けやすいです(以下に溶けた画像あり)。
チャークロス(炭布の着火剤)作り方
スチール缶を焚火台にセットしてから完成まで、15分前後でした。
① スチール缶に入るサイズに肌着を細長くカット
▼こんな風に並べて入れました。空気が上に抜けるので、こんな形が良いかな?と。これは自己流です。適当に丸めても作れます。
② スチール缶の上に小さな穴を開ける
③ スチール缶を焚火台にセット
お気に入りの焚火台、ピコグリルです。薪を置き、こんな風に底を浮かせます。スチール缶が歪んで密封されなくなってきたので、小石を置いてしっかり蓋。
④ スチール缶の穴から白い煙が出なくなったら完成
火あぶりすると、こんな風に白い煙が出ます。蓋がしっかり閉まっている事を確認しつつ様子を見ましょう。白い煙が出なくなったら完成。
蓋をあけると、真っ黒な布が出来ています。
丸まっている布の中まで真っ黒になっていたら成功。
片手で持ったまま、指でひっぱるとこんな風に簡単に裂けますよ。細かいススが少し手に付く感じ。乾燥してカサカサしています。
ポイントは「密封」と「火あぶり」
チャークロス作りのポイントは2つ。
- スチール缶を「密封」させて小さな空気穴を作る
- 火の中に入れず「火あぶり」する
実はですね・・・以前チャークロス(炭布の着火剤)作ろうと思って、空き缶を火の中に入れた事があるのです。そしたら、溶けて丸くなったという経験あり。これはアルミ缶です。
今回はスチール缶で「火あぶり」をすることで成功しました。
スチール缶の底を浮かすために、薪を数本ハシゴのようにして使うと良いですよ。もしくは串のようなものを代用しても良いですね。
では早速チャークロスを使って、火を起こしてみましょう!
チャークロスの使い方は?ファイヤースターター(火打ち石)で火起こししてみよう
photo by 釣り王国|ファイヤースターター ホイッスル セット
今回作ったチャークロス(炭布の着火剤)に、火打ち石だけでカンカンと火花を散らしても火を起こせます。でもそれは上級者向け。風が強かったり湿っていたりすると更に難しくなってしまいます。
そこで、火起こしを手助けしてくれるのがファイヤースターター。マグネシウムを削って、燃えやすい素材と干渉させて火を起こす道具です。
削ったマグネシウムとチャークロス(炭布の着火剤)の上で、勢いよく火花を散らすと・・・
チャークロスにオレンジ色の小さな火種が出来ていますね!
消えないうちに、数回繰り返すと・・・
オレンジ色の小さな火種も増えて、大きな火花が出ました!
この小さな火種を丁寧に広げていきます。
ほどいた麻紐をそっと乗せ、ほんの少しフーフーと息を吹きかけます。
麻紐に火種が移り、オレンジ色の火が大きくなってきました。
ここまで来たらひと安心。
あとは乾いた枯れ葉や茎などをそっと包んで、息を吹きかけて広げていけばOK。
ファイヤースターターで削ったマグネシウムと麻紐でも火起こしは出来ますが、やっぱりチャークロス(炭布の着火剤)があると着火しやすいです。これは経験済み。
ほんの少しでも十分に火種が出来るので、作っておくと便利。焚火やバーベキューの時、ついでに作ってしまえば良いのです。災害時の備えとしても作っておくと安心ですよね。
ファイヤースターターは、方位磁石付き、ホイッスル付きと色々出ています。使う状況や好みに合わせて選んでくださいね。
自分で炎を作って育てる喜びを味わう
今回は、チャークロス(炭布の着火剤)の作り方、使い方をご紹介しました。
綿の布と空き缶でチャークロスを作ってみよう
チャークロス(炭布の着火剤)は、焚火やバーベキューのついでに出来ます。着古した綿100%のTシャツや、蓋が出来る小さなお菓子のスチール缶でOK。家にあるもので良いのです。
作り方のポイントは「密封」と「火あぶり」ですよ!
スチール缶にあけた小さな穴から、白い煙が上がったらまずは成功。その後様子をみて、白い煙が出なくなったら完成です。
ファイヤースターターと一緒に使おう
作ったチャークロス(炭布の着火剤)は、ファイヤースターターと一緒に使うと比較的簡単に火起こしが出来ます。
ファイヤースターターは、ほぼ半永久的に使える便利な道具。災害時の備えにもおすすめです。手のひらに乗る大きさでコンパクト。数百円から購入出来ます。
チャークロス(炭布の着火剤)キットもありますが、お金をかけずとも簡単に出来ます。ぜひ挑戦してみてくださいね。オレンジ色の小さな火種を育てていく時間は良いものです。
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