キャンプで真っ先に使いたかった道具は「ハリケーンランタン(オイルランタン)」でした。手元で揺れる小さな炎を楽しみたくて。
使ってみるととっても簡単。ランタンを全く使った事が無い私でもOKでした。炎を灯さなくとも、存在感に癒されます。荷物になっても、ぜひキャンプに連れて行って欲しい道具です。
小さな炎で優しく照らすハリケーンランタン「フュアーハンドランタン」
▲フュアーハンドランタン276BABY SPECIAL
ハリケーンランタンは、オイルを染みこませた芯に火を付けて使うというシンプルなもの。色々なメーカーから出ています。
私はドイツの老舗ブランド、フュアーハンド社の「フュアーハンドランタン」276BABY SPECIALを購入しました。
フュアーハンドランタンとは?
あまりにも有名な伝説のドイツ FEUERHAND社製フュアーハンドハリケーンランタン(FEUER HAND 276BABY SPECIAL)です。
同社はハリケーンランタン(灯油ランタン)にこだわり続け1902年の創業以来一世紀以上にわたり2億台以上のランタンを作り続けており、その信頼性の確かさからエクスペディション、ヒマラヤ遠征、航海用、またドイツをはじめ世界6カ国で軍隊にても採用されており大変頼りになるオイルランプです。
風に強い特殊構造と、極寒地、風雨に強いSUPRAX製の耐熱ガラスの風防、2重構造の燃料タンク、特殊シールを使用したタンク底からの燃料漏れ対策、等の優れた伝統の技術が光ります。
加圧式ではないため熱の発生量も少なく無音です。素材は特殊加工した亜鉛合金鉄製。
防災用品として災害時の非常用照明、イベント、店舗什器としてもお使い頂けます。
引用:こだわり雑貨の店 銀の船
スタンダードなスズメッキ仕様と、スズメッキの上に、耐薬品性や耐衝撃性に優れた粉体塗装を施したカラーモデルがあります。
photo by こだわり雑貨の店 銀の船
2013年からは、実用性を考慮した素材の「ETERNITY モデル」を販売開始。そこで私も、「ETERNITY モデル」を購入しました。
スペックは、デイツNo78(同じハリケーンランタンの他メーカー)と同じです。
今回は
- LEDランタンと比較した灯りの様子
- 使い方と芯のセット方法
- 使う芯の太さ
- 燃焼時間
- オイル
などをご紹介します。
LEDランタンと比較した灯りの様子
ハリケーンランタンの最大の特徴は、ぬくもりのある優しい灯りですね。
LEDランタンでも、ゆらぎの炎に見立てていたり、温かみのある暖色を切り替えて付けられるタイプがあります。実際私も持っているのですが、やっぱり本物の炎の温かみにはかないません。
▲LEDランタンの暖色
上画像の右側、黒いボディのランタンは「ジェントスEX-000R」で、暖色を付けた状態。
白色で1000ルーメン、昼白色で700ルーメン、暖色で450ルーメンと切り替えが出来て、じんわりと明るくなる灯りも楽しめます。これ1つあるだけで、夜のキャンプが劇的に快適になりました。
コンパクト、LED充電が出来る、濡れてもOK、10メートルから落としても耐えてくれるという、至れり尽せりなランタン。
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ジェントス GENTOS パワーバンクランタンEX-000R
だけど、それは主に周囲を照らす担当。
癒しの炎ならば「フュアーハンドランタン」なのです。自然が作るオレンジ色の炎は、不思議と心を落ち着かせてくれる。灯りといっても、それぞれの良さがあります。
では以下に、灯した様子をご紹介します。
芯を伸ばして炎を大きくした状態
芯を大きく出すと大きな炎になります。あんまり長く出し過ぎると、芯の先端が焦げ付いたり、オイルの減りが早くなったりします(経験済み)。普段は数ミリ出す程度で十分。
テーブル周辺を優しく照らす
ランタン周辺のみ、やんわりと明るい。左側の強烈な灯りのおかげで全体が見えています。
ただ、このフュアーハンドランタンを消してしまうと、たちまち暗くなったのは意外でした。小さな炎でも暗闇では貴重だと実感しました。
他のランタンで明るくなっていても、オレンジ色の炎を楽しめる
上画像は3種類のランタンを同時に使った様子。
- タープ左上:ジェントスEX-000R
- タープ中央・右:enkeeo電撃殺虫器ランタン
- テーブル上:フュアーハンドランタン
こうして比較すると、灯りの柔らかさが良く分かります。
ちなみにenkeeo電撃殺虫器ランタン(モスキートランタン)も案外明るいので、毎回2個ぶら下げています。虫除けにもなって一石二鳥。USB充電なので電池交換の必要もなく、本体はジャブジャブ洗える。オールシーズン使えます。
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使い方と芯のセット方法
芯は上画像のように、手でつまんで取り外せるバーナーに入っています。(実際はこんな使い方はしませんが。)手でつまんでいる部分をくるくる回すと芯が上下する構造。
私がフュアーハンドランタンを購入した、こだわり雑貨の店 銀の船さんのサイトから画像をお借りして、使い方の一部ご紹介します。
芯をセットしたら、角を上下共にカットします。この状態にして本体へセット。
芯のほつれがあれば、カットして綺麗にします。
この「タンク上の溝」「ツメ」がちょっと分かりにくいので、私のランタンでチェックしましょう。
黄色で囲んだ部分に注目してください。
タンクの上に乗せたら、くるりと回して溝に入れます。
これで芯のセットは完了。
あとはバーナーを外した時と逆の工程をたどります。ホヤを戻し、持ち手とトップのリングを引き下げます。
手前からオイルを入れ、きちんと蓋をしめたら準備は完了。オイルは8分目以下にしないと、漏れやすくなります。ショップの方によると、灯油でも使えるとの事ですよ。
先程の芯の先端に火を付ければ、灯りがともります。この時、芯は1~2ミリ出ている程度で十分。
詳細は、こだわり雑貨の店 銀の船さんのハリケーンランタンの使い方へどうぞ。色々なランタンを扱っていて、眺めるだけでも楽しいです。
替え芯の太さは?
ハリケーンランタンによって、使う芯のサイズが違います。替え芯は4、5、7分芯と種類があって、数字が大きくなるほどに明るく灯せるランタンとなるわけです。
フュアーハンドランタンの替え芯は「4分芯(12mm)」。ハリケーンランタンの中では一番コンパクト。テーブルに乗せて楽しむのに良いサイズですね。
芯の価格目安としては、1メートル500円以下。
燃焼時間は?
スペックとしての燃焼時間は約20時間となっています。芯の高さやオイルの量によって変わるはずです。芯を高くすれば明るくなるけれど、その分オイルを使います。
実際に使ってみた感覚としては、芯を1~2ミリ出し、タンクに半分くらいオイルを入れて、夕方から夜中までで2日間位。夕方から明け方まで夜通し付けているとしたら半分で1日分といった感じです。
ならば・・・8分目までめいっぱい入れておけば、いつでも持ち出して使える!と思いますか?
私もそうだったんですが、オイルを入れたまま運搬すると、構造上漏れます。(伝統的なハリケーンランタンの構造をそのまま引き継いでいるため)使う分だけ入れる方が安心です。
燃焼オイルは「ムラエ天然ハーブアロマ防虫オイル」一筋!
私が使っているオイルは「ムラエ 天然ハーブアロマ防虫オイル」です。
まず、マッチの炎がオイルで消えると知って、安全性を感じました。
photo by こだわり雑貨の店 銀の船
特徴として
- 優しい香り
- 天然ハーブで虫除け
- 安全。マッチの炎がオイルで消える
- ススやオイル臭が少ないから食卓で使える
- 燃焼後も不純物は一切発生しない
- -10℃程度では氷結しない
- オイルが残っても揮発して減らない
といった良さがあります。!災害にも備えておきたいオイルですね。私は1リットル2本追加購入しておきました。
キャンプに!ハリケーンランタン「フュアーハンドランタン」
今回はフュアーハンドランタンを紹介しました。シンプルな使い方でとても扱いやすいです。実際に使ってみて、注意したいと思った事は以下の通り。
- 芯は1~2ミリ出せば十分明るい
- 芯をタンクに沈めると戻すのに苦労する(※1)
- オイルは8分目以下まで
- オイルを入れたまま運搬すると漏れやすい
- 本体天井部分は高熱になるので火傷に注意(※2)
- ホヤは無理に外さない。持ち手とトップのリングを引き上げえば簡単に外せる
(※1)芯がタンクの中に全部沈んでしまったら、ピンセット等で取り出して、再びバーナーに戻せば使えます。
▼(※2)天井部は火傷するくらい熱いので注意。指先の暖を取れます。
ポンと1つハリケーンランタンがあるだけで、居住性が出ます。灯りをともさなくとも、温もりのある光景になるから不思議。
ホヤの中で揺れる小さな炎は、とっても優しいです。静かに眺めながら過ごす時間は良いものですよ。ランタンを使った事が無い方でも簡単に使えます。時間経過と共に無骨になっていくところも良い感じ。
ハリケーンランタンの中では一番コンパクト。とてもシンプルなオイルランタンです。
ぜひ毎回のキャンプに連れ出して欲しい!と思うおすすめのランタンです。
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