グランピングとは「優雅なキャンプ」の造語。忙しい現代人や手軽なキャンプをしたい人に人気ですね。では、お手軽キャンプと何が違うのでしょうか。施設の雰囲気だけでしょうか。
そこで今回、比較的宿泊料が安いグランピングを経験してみました。
グランピングをしたいけれど、最初から高額な費用を出しにくい!と考えている方、キャンプ入門や体験として考えている方の参考になれば嬉しいです。
グランピング施設でキャンプを経験して思うこと
私が経験したグランピングは以下内容です。
- 土曜に1泊:1人1万5千円位。
- ホテルや旅館ではなく、純粋なグランピング施設
- 食材と防寒対策は自分で用意
- 徒歩圏内にコンビニあり
- 無料簡易シャワーあり
宿泊料金について
関東からアクセスしやすい施設で、食材・備品・温泉付きだと3~5万円、それ以上が多いです。そのため、この記事では1万5千円でも安値としています。アクセスしにくい場所、緑豊かな土地では料金が違います。参考程度になさってください。
安い宿泊料金でグランピングをした印象
結論から言ってしまうと、印象は以下2つでした。
- 優雅さもキャンプも中途半端
- 施設の決まり事で自由度が変わる
これらは、お手軽キャンプ・キャンプ入門とするのならば、何の問題ありません。
そうではなくてグランピング(優雅なキャンプ)として考えたら違うのでは?と思ったという事。
ではまず、この2つについてお話します。
優雅さもキャンプも中途半端
私の場合、空地にテントが複数設営されたような環境。テント全体にカビ、ガムテープで補強、備品の食器が紙皿や割り箸、そば殻まくら。見える景色は駐車場やコンクリートビル。
・・・といった具合でした。
テントは本場の海外モノで、個人で購入して設営するには難しいタイプ。テントは立派でも、カビや紙皿では良さが半減してしまうんですよね。
つまり「優雅」とは感じなかったのです。そしてキャンプも中途半端な気落ちになってしまったのです。
どこまで何を「優雅」とするか?
この印象は私個人のものなので、人によっては優雅と感じる方もいらっしゃるかもしれません。施設の状態が悪かろうが、手ぶらでキャンプ出来るんだったら贅沢でしょう?と。紙皿の何が悪い?と。
関連記事
キャンプ料理の盛り付けは紙皿?やっぱり好きな食器で風情を楽しみたい
スノーピークまな板セット使い心地と手入れは?ケースは100均で代用
ただ、そうなると、それはもうただの「手ぶらでキャンプ」。
ちょっとだけ「お洒落風」にした施設でキャンプすることがグランピングとは言えないのではないでしょうか。
個人的には、自分のお気に入りテントを持って、チタン食器で味わう方がよほど優雅。
▲私のお気に入りスタイル
偏見があってはいけないので、一応他の施設の口コミもチェックしましたが、似た内容が多かったので、私が利用した施設が特別というわけではなさそうです。
「優雅」を追求すると高額になっていく
そこでもう1度考えてみます。グランピング(優雅なキャンプ)って何でしょう。
誤解を恐れずに言い切ってしまうと、贅沢な居住空間で、ゴージャスな食事を堪能するというものですね。それらを叶えられる施設は日本にもあります。
内容をじっくり見ていくと、その多くは、高額(1泊5、6万~10万以上)を支払う必要があるのだと分かりました。全国を調べたわけではないので、断言は出来ませんけども。
ただし・・・。
高額な費用を払って、これらを叶えたとしても疑問が残るのです。
高額費用を払って「優雅」なキャンプが出来たとしたら?
ちょっと想像してみてください。
優雅なお部屋のようなテントや施設で、のんびりと味わう豪華な食事。見える景色も素晴らしい。海が見えたり、心地良い風を感じる小高い丘だったりするかもしれません。
それは、リゾート施設でアウトドア料理を味わうのと変わらないのではないでしょうか。
そうなると、リゾート施設を視野に入れる方がイメージが近い。スパやアロマを取り入れたホテルもあります。「優雅さ」を求めた時に、どこまで何をしたいかを明確にしてから施設を利用すべきだと思いました。
では、もう1つの「自由度」について。
施設の決まり事で自由度が変わる
同じ敷地で多くの人が利用する場合、どんな場所でも決まり事がありますね。ですが、グランピング施設は、キャンプ場よりも自由度が低いと感じた点がありました。
施設によって決まり事が違う
夜中は音楽や大声を出さない、節水や譲り合い精神などは、グランピング施設でもキャンプ場でも同じ。
私が経験した残念な点は、火を使うのは9時までという事でした。火を見ながら、星空を見つつお酒・・・という至福タイムが叶わない。他の施設は分かりませんけども。
施設によってはシャワーを浴びる時間帯、消灯時間も決まっています。どんなに環境が良くても、決まり事によって残念な気持ちになってしまう場合があるのです。
予約する前に、決まり事は必ず目を通しましょう。
用意された備品は便利だけど不自由さもある
決まり事と少し似ている点に、用意された備品(コンロや鍋など)の扱いがあります。自分で用意せずとも、全て揃ってるのなら問題ないね!と思っていたのですが、これが案外困った。
これは施設の良し悪しではありません。
私の失敗談をお話すると・・・
フライパンでアクアパッツァを作ろうと、ちょっと大きな魚を買ったものの、フライパンが小さくて入らない。鍋もダメ。仕方なく半分にカットして作りました。今回のグランピングでは、ゴージャスなアクアパッツァを作ることが一番の楽しみだったのでガッカリです。
そして「ザル」と書いてあったので熱湯や油をつかう料理も手軽に出来そう!と思っていたけれど、プラスチック製のみ。ステンレスだと思いこんでしまいました。
備品の大きさやイメージ、素材を勝手に想像してしまった自分がいけないのです。材料や料理に合わない備品もありうるという事ですね。
その他、料理備品以外でもアレ?と思った事があります。
「寝具あり」となっていたので、勝手に羽毛か綿のふかふかベットかなと想像していたのですが、エアーベット。エアー系は私眠れないんですよ・・・。これは私だけの問題です。
要するに、用意されたものは想像と違う事があると痛感したのでした。確認って大事ですね。
お手軽キャンプは案外簡単に出来る
そして、グランピング(優雅なキャンプ)をしたい方の多くに、「お手軽キャンプがしたい」という目的があるかと思います。グランピングだけど優雅さは考えなくてもいい!という方もおられるでしょう。
そこで、お手軽キャンプ方法について触れておきます。
高い宿泊費用を払ってグランピング施設を利用せずとも十分に楽しめます。
キャンプが面倒!嫌い!と思う理由は?
キャンプが煩わしい!と感じる理由の多くは以下の通りですね。
- 道具と食材の準備
- テント設営の手間
- 慣れない場所での宿泊ストレス
- 衛生面が心配
- 後片付けと手入れが面倒
そんな場合、手っ取り早いのは「有料オートキャンプ場」を利用することです。無料キャンプ場よりも快適ですよ。
お手軽キャンプこそ「有料オートキャンプ場」を試してみよう!
実は私、実際に自分がキャンプをするまで「オートキャンプ場」の意味が分かっていませんでした。車の乗り入れが出来るキャンプ場という意味。車の横でキャンプが出来るという事。これ、経験してみると快適なのです。
道具を運ばなくて良いし、悪天候になったら車に戻って休めば良い。宿泊する場合は、車中泊できるように車内をフラットにしておくと更に手軽です。
最初は、車の横でタープをはったり、ワンタッチテントでキャンプをすると楽ですよ。
関連記事
小川キャンパルのカーサイドタープAL使用感!吸盤の使い方を工夫して快適に
吸盤を使わない!小川キャンパルのカーサイドタープAL簡単アレンジ単独使用
そして、道具はコンパクトさを追求して揃えていくと、バックパック1つ分の荷物でも十分にキャンプが出来ます。衛生面、キャンプ道具の数も最小限で済みます。
今は焚火をするにもかなりコンパクトな焚火台があるんですよ。
関連記事
ピコグリル398は最強だった!大きな薪も安定感抜群で使えるコンパクト焚火台
無料キャンプ場でも快適な場所はあります。
ただ、それは慣れたキャンパーさん向けだと思うのです。
有料との違いは
- ゴミ処理が出来る
- 炊事場が使える
- 区画整理されている
- ペグが打ちやすい地面になっている
- オーナーさんが親切
など。これら全てが叶うとは限りません(ゴミ持ち帰りなど)よ。ただし有料である分、初心者でも過ごしやすい条件が揃っている場合が多いのです。
利用する時の注意点としては、チェックイン時間がキャンプ場によって違う事、季節によって封鎖されている場合がある、ペット禁止の場所がある事。これらも確認しましょう。
グランピングは予約する前に目的を決めよう
今回は、安い宿泊料金で利用したグランピング(優雅なキャンプ)、お手軽キャンプについてお話しました。
最後に簡単にまとめます。
- 安いグランピング施設は優雅さよりもお手軽キャンプ向け
- 優雅なグランピングを叶えるには高額宿泊料が必要
- 予約前に備品内容や決まり事をチェック
- 優雅なアウトドア料理はリゾート施設でもOK
- お手軽キャンプはオートキャンプ場で堪能できる
実際にグランピングを経験してみると、リゾートで過ごすバカンスのイメージで探す方がピッタリ来るのではないかと感じました。
私の場合「なんちゃってグランピング」で、優雅さもキャンプも中途半端でした。
オートキャンプ場は、車の横でキャンプが出来る場所。食材調達、備品レンタルがあるキャンプ場を利用するのも手軽な方法です。
キャンプの良さは優雅さよりもワイルドさ。自然に身を置く解放感、自由さにあるのではないでしょうか。(これは私個人の意見ですが。)
どちらにせよ、何を優雅とするか、どんなキャンプをしたいかを明確にして楽しいキャンプをしたいですね。